ご挨拶

ご挨拶

Tokyo Docsは今年10回目を迎えます。2011年、東日本大震災の直後に日本の姿を広く世界に伝えるにはドキュメンタリーの国際共同制作が最善の手段であると確信して、日本のドキュメンタリー制作者が自ら立ち上げました。

それから10年目の今年、新型コロナウイルス感染症という、東日本大震災にも匹敵する災厄により、全く予想していなかった困難な状況に直面しています。最大の困難は言うまでもなく日本をはじめ世界が直面している経済社会的な深刻な問題です。倒産、失業、産業構造の変化などにより人々は苦しめられています。ドキュメンタリー制作者の立場からはこうした状況こそ目を凝らし世界に伝えるべきものです。一方イベント主催者の立場からは、感染予防の観点からこれまでの開催形式に抜本的な改革を迫られるものとなりました。
世界中のピッチング・セッションがオンライン化に踏み切るなか、Tokyo Docsもオンラインで開催します。ピッチングも、個別ミーティングも、上映会も、セミナーもすべてオンラインで実施します。合わせて従来通りにリアルな会場でのやり取りの良さを残す努力も続けています。その意味ではオンラインとオンサイトのハイブリッド型の開催ともいえると思います。ピッチングのオンライン化に伴い、今年はカタログの印刷を取りやめTokyo Docsのウェブサイトに必要な情報を集約しました。
今年のピッチング・セッションの企画募集には55本の応募があり、日本とアジアの国際共同製作プログラムColors of Asiaには45本の企画応募があり、ショート・ドキュメンタリー・ショーケースには32本の完成作品の応募がありました。
今年はベルギーのベテランプロデューサーの指導するMater Classで4月から5人の製作者の企画を練り上げてきました。9月からはイギリスのプロデューサーを加えてすべての企画提案者を対象にピッチングに向けたトレーニングを重ねてきました。
選ばれた企画や作品が、これまでとは全く違う新しい開催形式のなかで新しい成果をあげることを期待しています。
困難な状況の中での開催に対して、総務省、経済産業省、国際交流基金、日本放送協会、日本民間放送連盟をはじめとする皆様からの温かいご支援を賜ることに厚く御礼申し上げます。

Tokyo Docs 実行委員長 天城 靱彦